エコノミストとエコロジストの認識の食い違いがもっともくっきりと浮かび上がるのは、人口増加をどう見るかに関してです。
人口増加の影響を評価するにあたって、エコノミストはたいてい、それはたいして深刻な脅威ではないと考えてきました。
その見方によれば、もしある国で毎年、経済が5パーセント成長し、人口は3パーセント増えているとすれば、生活水準は着実に2パーセント向上している計算になります。
この経済上の数字だけに頼るなら、この状況は維持することが可能で、際限なく続けていくことができます。
同じ現象を生物学的指標で考えるエコロジストは、人口増加と生活の向上のせいで高まる人々の要求が、森林や草地、土壌が持っている環境容量の限界を次々に超えてしまうと見なします。
第三世界のいたるところで、経済を支える自然システムが、持続可能なレベル以上に収奪されつつあると考えるのです。
その結果、エコロジストは人口増加が広がるだけでも、自然資源の基盤が崩壊すると判断します。
こうした背景を踏まえて、生物学者は最近の人口動向は非常に不安に満ちたものであると警告しています。